※このブログは第6回飛騨高山ウルトラ(100km)完走記【前編】の続きです。
前編のブログでは50km地点を通過したところまで書いたので、後編では50km〜ゴールまでについて書きたいと思います!
50km地点の通過は4:29:32でした。
ちなみに今まで100kmは3回走りましたが、そのうち2回(京丹後・沖縄100K)は今回と同じ4時間30分前後で50kmを通過しています。
京丹後 11時間07分 沖縄100k 9時間46分
↑同じ通過タイムでも3回ともゴールタイムが全然違うというとこをみると、やはり100kmは後半の走りが鍵を握るということでしょう。
100kmでは通過タイムより50km地点での余力、後半のコース内容が大切になってくると僕は思います。
PBを出した沖縄100kでは50kmはかなり余裕を持って通過しました。
50kmまではアップ感覚で、後半からが本番!くらいのつもりで走ることができました。
ただ今回はそんな余裕はありませんでした…。やはり前半を頑張って走りすぎたのでしょう。
そんな状態で通称「裏ボス峠」と呼ばれる区間に入っていきました。
50〜60km 裏ボス峠

50〜60kmの間には若干の登りがあります。
この地味なアップダウンが後半になると嫌になってきます。
ただ、僕はここの区間は頑張ることができました!
その理由は…
そう。
峠を越えれば飛騨牛🐮がまっているのです!!笑
第5回までは93km地点のエイドに飛騨牛があったそうですが、今年は57.2km地点のエイドに変更になりました。
飛騨牛を食べるためにこの大会に出場することを決意したと言っても過言ではありません😁笑
中間点を超えてからはずっと頭の中は飛騨牛でしたね(°∀°)b
エイドに着くと仲間も待機してくれていて、すごく元気をもらいました😊
「このペースでいけばサブ10いけるぞ」
と檄をもらい、頑張る!と答えましたが正直身体は疲労仕切ってました。
楽しみにしていた飛騨牛もおいしかったのですが、走ってる途中にあの脂ののった肉は少し重かったです😅
僕は3枚くらいで満足しましたが、友達は13枚も食べたそうですΣ(・ω・;|||
どうやら飛騨高山ウルトラで食べた飛騨牛のサークル記録があるらしく、歴代記録が12枚だったから更新したかった、と言ってました。
それにしても尊敬します(笑)
飛騨牛も食べ、仲間から元気をもらった僕はいよいよ、1番警戒していた難関である「千光寺」に向けて走り始めました。
50〜60kmのラップ 61′45″
60〜70km 千光寺への登りと階段


60kmからは千光寺まで約2km登り、最後に階段を108段駆け上がります。
60km手前の道路標識に「千光寺まで残り3km」と書いてあり、いよいよ来てしまったんだなと気を引き締めました。
坂を実際見るまでは、走れそうならゆっくりで良いから走ろうと思っていました。
でも坂を目の前にした瞬間、
「これは歩こう。」
とすぐに諦めました😅
でも、ただ単に諦めたわけではありません。
千光寺までの約2kmを潔く歩き、その間に少し足を回復させ、その後の下りで挽回しようという作戦でした。
僕がそうやって歩いてる間にもどんどんと後ろからランナーが走って僕を抜き去っていきます🏃
「この坂を”走って”登るのか…。」
大半のランナーはここを走ろうとはしないでしょう。
でも、僕が走っていたのはこの飛騨高山でサブ10を目指すレベルのランナーが集う場所。
前半のオーバーペースでどうやら場違いのところを走っていたようです(・・;)
「この人達ともっと走りたい。」
心の奥底からはそんな思いが出て来ました。
でも、その気持ちとは裏腹に身体は動いてくれません。
これが今の自分の実力なんだ。
そう、自分に言い聞かせながら一歩一歩、歩き続けるのでした。
何とか坂を登りきると次はいよいよ階段です。
階段も歩くつもりだったのですが、上段でオールスポーツのカメラマンさんが構えていましたΣ(・ω・;ll)
歩いてる写真は嫌だったので、撮られる一瞬だけ頑張って走りました(多分5段くらい笑)
登りきったらエイドがあったので、そこで気分を一新し、下りで挽回ぞ!と走り始めました٩( ‘ω’ )و
登りの傾斜もかなり急でしたが下りも中々きつい傾斜です😅
このまま下り続けると思っていたら、目の前に上り坂が!😳

高低差が間違っていたのか、とすぐ確認すると、確かに下りの途中に一瞬登りがあります…(´・ω・`)
100kmの後半ではこのわずかな登りに苦しめられることがしばしばあります。
ここでは体力的にというより精神的ダメージを負いました。笑
下りでは先ほど歩いていたということもあり、少しは走れるようになっていました。下りでリズムを作りその後の平坦も順調に走ります。
前半ほど快調ではありませんが、そこまで悪くないペースで走ってるのではと思い、70km地点で時計を確認。
60〜70kmのラップ 70′53″
一部歩いていたことを考えるとだいぶ頑張った方だと思います。ここまでのスプリットタイムが6時間42分10秒。
サブ10で走りたい!という気持ちはあるのですが、身体の余力はもう限界に近づいていました。
70km〜ゴール 対ラスボス峠戦

70〜85km付近まではほぼ平坦です。
平坦は平坦でリズムを崩さず走るのが大変です。
僕はここの区間を6′00″/kmくらいで走れれば、サブ10が見えてくる計算でした。
70km地点で希望が少し見えたので、元気が出て来たのですが、やはり千光寺の坂で足は限界に達していたようです。
ペースは一気に落ちました。
ペースが落ちサブ10が無理と分かったら心も折れました😅
ここまで来たら歩いてもゴールはできます。
「歩こう」弱い自分が囁きかけて来ます。
でもここでサークルの偉大な先輩の言葉を思い出しました。
「ウルトラは一回死んでからが勝負。そのままか、そこから生き返るかは自分の気持ち次第。」
足に限界が来ても気持ちだけは走り続けていよう。
そう自分と約束して、一歩も歩くことなくいよいよラスボス峠に向かっていきました。
高低差表では85kmくらいから登っていますが、87km※くらいまではほぼ平坦に感じました。
(※この辺は距離感がバグっていたのであくまで僕の感覚です)
85km付近だったと思いますが、71kmの部のラスト3kmとかの表示があり、羨ましいなーと思いながら走ってました(笑)
90km地点に近づくにつれて、傾斜は急になっていき、最後の方は周りの人もほとんど歩いていました。
ただ僕はラスボス峠を走って倒したかった!笑
周りが歩いていても自分だけは絶対に走り続けました。そしてやっと峠の頂上につき、下りへ入って間も無く90km地点を通過しました。
これで登りはもう終わった!と一安心していたら……あれ??😳
目の前に再び登りが現れました(・・;)
ここで再び高低差表を確認。

確かに”ちょん”って登ってますね😭
完全に心が折れて、ここの坂はさすがに歩いてしまいました。
ラスボス峠を倒すには少し爪が甘かったようです。
そこから先は本当に緩やかな下りでした。
ラスト5kmを過ぎてからは1kmごとの表示があり、あと○km!と心の中で繰り返しながら黙々と走りました。
あと1kmの表示を見た時の安堵感は半端なかったですね。
ゴールに向けて走っていたら友達の声援が聞こえて来て元気が出ました😊
ようやく帰って来たんだ。
完走した達成感とかよりも無事帰ってこれたという安心感のが強かったです。
走る前の1週間は本当に完走できるか不安で眠れない日もありました。
途中、良いタイムが出そうだっただけに悔しい気持ちもありますが、本当に完走できてよかったです(´∀`*)
まとめ
この大会に出るにあたって、多くの人に助けてもらいました。
今回僕を一緒に連れてってくださった、京大のサークルのみんな。
主催者の方やボランティアの人たち。
そして沿道で応援してくれた人たち。
全ての人のおかげで僕は完走することができました。
以前、別のウルトラマラソンのボランティアをしたことがあるのですが、当日ボランティアの人たちは1時半とかに起きて2時半には自分のポジションにつきます。
そしてスタートから全てのランナーがゴールするまで僕たちを応援してくれています。
運営会社の人たちは何ヶ月もかけて大会を企画し、1週間前から現地入りして会場設営などの準備をしているそうです。
走るランナーも大変ですが、ボランティアや運営側にもすごい労力が必要で、僕たちランナーは走れることに感謝しなければいけないなと感じました。
ボランティアの経験もあり、今回のウルトラではできる限り多くの人に感謝の気持ちを伝えれたと思います。
またいつか走りに戻ってきたいですね😊
その時は一度も歩かず完走したいです。


おしまい。
P.S.写真はすべて友達に撮ってもらったものです。勝手に使ってごめんなさい。
